産学連携の取り組み 早稲田大学理工学術院 河合隆史研究室 × X-Gate株式会社
2021年より、早稲田大学理工学術院 河合隆史研究室の人間工学の学術的観点と弊社(X-Gate株式会社)の3Dホログラムディスプレイ「3D GHOST ®」における3D映像技術をもとに、3D映像の社会実装に向け、共同研究を進めて参りました。
これまでの共同研究内容
第1回(2021–22年)
テーマ:従来の2D映像と比べて、ユーザー体験の観点からどのような特徴があるか
内容:アイトラッカー、脳活動装置、心理アセスメントを用いたユーザー体験による比較
成果:視覚状態、脳血流動態、情動価、興奮度の測定により、「3D映像ならでは」の快適で好ましいコンテンツが存在し、従来の2Dディスプレイに比べて心理・生理的な活性化を促しうるため、3D映像コンテンツ制作過程に本成果を応用できるとの示唆を得た
第2回(2022–23年)
テーマ:3D映像を活用した「誘導効果」の検証
内容:商業施設における3D矢印・3Dコンテンツによる導線への誘導
成果:3D映像による視線の誘導や奥行き方向の弁別への有効性と同時に、適切な速度などの提示条件に関する知見を得た。これらは、用途開発において具体的な示唆を与えるものである。
第3回(2024–25年)
テーマ:生成AIによる3D GHOSTの特徴を引き出すコンテンツ生成
内容:生成AIを活用し、プロンプトから画像・動画を生成するワークフローを構築
成果:映像制制作工程の効率化、映像制作費の削減、コンテンツ表現の多様化への示唆を得た
今後の取り組みについて
早稲田大学創立150周年(2032年)に向け、第3回の研究テーマである生成AIを活用した3D 映像コンテンツ生成の取り組みを深化させて参ります。
その先駆けとして、2025年7月に開催されたエグゼクティブ・フォーラムでは、3D GHOSTを3台用いて「3D大隈重信像」を披露していただきました。生成AIと立体映像技術を融合させることで、映像表現の幅や多様性が確認されました。
今後も、共同研究で得られた成果を基盤に、より高度かつ多彩な映像表現を追求し、イベント演出や店舗VMD(ビジュアル・マーチャンダイジング)において新たな体験価値を創出して参ります。さらに、教育・文化・エンターテインメントなど幅広い分野へ応用を広げることで、社会全体における3D映像の実装を加速させて参ります。これらの取り組みを通じ、私たちは次世代に向けた価値創造を推進し、社会における新しいコミュニケーション体験の実現に挑戦して参ります。
【3D GHOST®︎について】
3D GHOST®︎とは、LEDが配列されたブレードを高速回転させ、光の残像によって映像を映し出す
3Dホログラムディスプレイです。専用のメガネなしに臨場感あふれる、ダイナミックで没入感のある、近未来的で幻想的な3D映像や圧倒的なリアリティを備えた3D映像を肉眼で体験できます。
店舗やイベントでの空間演出に革新をもたらす新しいビジュアルソリューションです。