B3リーグ鹿児島レブナイズの3D Phantom®の活用法とIT総合商社Wizがチーム経営に参画した狙いとは
現在、B3リーグに所属する鹿児島レブナイズの経営に参画したIT総合商社のWizは、DXに精通した自社の強みを活かして、従来にない新しいプロスポーツチームの運営に取り組まれています。また、コロナ禍でリアルでの試合観戦のあり方に様々な変化がある中で、試合観戦の体験価値を上げるために3D Phantom®を活用されています。
そこで、4月に鹿児島レブナイズの代表取締役に就任された株式会社Wizの中村取締役にお話を伺いました。
▼▼▼最新の導入事例集はこちら
―IT総合商社のWizがBリーグのチーム運営に参画された経緯を教えてください。
これまでもスポンサードを通じて複数のプロスポーツの支援に取り組んできました。そんな時、B.LEAGUEから鹿児島レブナイズをご紹介いただいたのが最初のきっかけでした。
実際に鹿児島を視察してみて感じたのが、思った以上に街が栄えていて、オシャレなお店や飲食店がとても多い事でした。
食・街・観光・歴史どの面でも全国ナンバー1になりうる魅力をもった街と感じました。その魅力をレブナイズを通じて県の内外に発信していきたいと思いましたし、何よりブースターの皆さんがとにかく熱く、地域に根差したプロスポーツ運営ができると判断し、レブナイズの経営に参画することを決めました。
※ブースター:バスケットボールでは熱狂的なファンの人たちを「ブースター」と呼ぶ。
―具体的にはどのような取り組みをしていかれるのでしょうか?
B1リーグ昇格を目指して、チームの強化に取り組んでいます。現在はB3に属しているのですが、今年4月にB2に昇格するためのチーム資格を取得しました。また、来シーズンに向けてヨーロッパから実績のあるプレドラッグ・クルニッチ氏をヘッドコーチとして招聘し、選手もヨーロッパで活躍しているアメリカ人3名と、B1リーグ所属経験のある選手をはじめ4名の日本人選手を補強しました。来シーズンB2リーグを目指し、戦っていきます。
一方で、2021―2022年シーズンは、現状の11チームに加え、長崎・千葉・品川・山口の4チームが新規参入し、15チームでのリーグ戦となります。さらに競争は激しくなります。
B2リーグ昇格への道のりは決して楽ではありませんが、ブースターの皆さんによりエキサイティングな試合を提供するとともに、来シーズン中にB2リーグへの昇格を果たしたいですね。
―Wizの強みを活かした取り組みについてはいかがでしょう?
IT総合商社であるWizの強みを活かして、鹿児島のDX化を進めていきたいと考えています。具体的には、スポンサー企業に対しても、今までは、金銭面の補助をいただくだけの関係でしたが、Wizだからこそできる無償でのDX化のご支援や、全国のWizのネットワークを活かしたスポンサー企業の販路開拓など、プロスポーツチームとスポンサーの新しい関係の構築に取り組んでいます。
また、首都圏スマホ1台あればなんら不自由せず生活が送れますが、鹿児島ではキャッシュレス決済ができないお店が多く、Wi-Fi環境も整っていなかったりします。そこで、レブナイズを媒介し、DXを浸透させるという形であれば、鹿児島の方にも受け入れてもらいやすいのではと思い、この4月に「レブナイズフリーWi-Fi」を提供開始しました。
レブナイズを応援していただいている県内の事業者様向けで、続々とレブナイズのWi-Fiスポットができてきています。また、7月からは「レブナイズモバイルWi-Fi」も提供開始し、個人向け・法人向けともに、テレワーク環境構築の支援もはじめました。今後もこのような取り組みはどんどん増やしていきたいですね。
―試合観戦を楽しんでいただくための工夫はいかがでしょう?
鹿児島放送さんがホームゲーム全試合を無料でLIVE配信いただいているので、ブースターの皆さんにMVPを選んでもらう「あなたが選ぶ今日のMVPは?」といった企画を実施しております。リアルタイムでTwitter上で展開して、試合後すぐに開票もしております。そのような形で、会場にお越しいただけない方も楽しんでもらうための工夫をしています。
ただ、コロナの影響で、以前のように試合会場で大きな声で声援を送ってもらったり、選手との交流の場を設けられないといった制約がある中で、会場にお越しいただいたブースターの皆さんにもっと楽しんでもらうための工夫は必要だと考えています。
―その一環として、3D Phantom®を活用いただいたのでしょうか。
はい、4月17日に行われた金沢武士団戦で、3D Phantom®をエントランスに設置して、ブースターの皆さんに選手の等身大の3D映像などを間近でご覧いただきました。
―ブースターの皆さんの反応はどうでしたか?
エントランスホールに突如等身大の選手が現れるのを目の当たりにしたブースターの皆さんは、びっくりされるとともに選手を近くに感じられたので、とても喜んでいただきました。子どもたちからも「あ、ベンツ※だぁ!」といった声が上がったり、3D Phantom®の周りに人だかりができてしまったりと、密な状況を作らないように誘導が大変でした(笑)。
※ベンツ:2020-21シーズンに在籍したレナルド・ディクソン選手の愛称
―来シーズンも3D Phantom®を活用した企画は考えられていますか?
金沢武士団戦で使ってみて、試合観戦に来たブースターの皆さんの盛り上げを作っていくには、とても有効なツールだという実感を得ています。来シーズン開幕戦は、ブースターの皆さんの熱い応援は欠かせないものとなります。ですので、ブースターの熱気を上げるために3D Phantom®を何台も使った演出ができればと準備しています。
社名 | 株式会社鹿児島レブナイズ(株式会社Wiz) |
---|---|
業種 | その他 |
URL | https://www.rebnise.jp/ |
目的・効果 |
|
お話を伺った方 | 代表取締役社長(取締役) 中村剛さん |
- IT商社がBリーグのチーム運営に参画した狙いとは
- 地域のDXを推進するためのプロスポーツを中心とした取り組み。
- 試合観戦の体験価値を上げるための仕掛けとして3D Phantom®を活用。